東莞のプチムツゴロウ王国

中国の食に関するお話。


かれこれ20年ほど前、
とある大手の工場に泊りで検品にうかがったところ、
工場の社長から夕食のお誘いが。


今でこそ街って感じの東莞も、
当時は満足に飯食うところもない工場地帯だった。


彼の車で、工場から10分ほど走った
薄暗い道に面したレストランへ。

なんか店の前に大きな檻がいくつも並んでる。


店の看板に漢字で、

野味


これ実は野生動物を食べさせる店。
フランス料理でいうところのジビエってヤツ。


何もわからない当時の俺は、
促されるまま店の前の檻に。


檻の中には、

タヌキ
ウサギ
巨大なネズミみたいなの(カピバラかなぁ)
ヘビ
センザンコウ
サル

等々いろいろな動物が (゚ロ゚;)!

センザンコウって知ってる?

工場の社長が俺に、

「どれが良い?」

・・・って選べるかっ!


ハードル高すぎて分らんわ。
豚と牛どっちが好きが聞いてるんじゃないんだから。


結局お任せで選んでもらったんだけど、
最初に出てきたのはフクロウのスープだった。


工場の社長が

「コレは目に良いんだぜ、さぁ食え」

って言った時は、

「ウソツケ、そんな訳ねぇだろ」

と思ったけど、まぁこのスープも含めて
案外まともなお味で食事も終了。


ただ、帰り際に社長が

「今度来るときは
 前もって言っておいてくれたら虎用意しておくから」

って言った時はさすがに驚いた。


何でも虎は精が付くんだって。


ウソツケ


その後、その工場の社長とは飯食わなかったので
虎はさすがに食ったことない。


この話、時効だよねぇ・・・


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